「薬屋のひとりごと 」38話（2期14話）感想：幽霊の正体は母親の霊？里樹妃の涙と心の絆

アニメ「薬屋のひとりごと」第38話（2期14話）では、金剛宮で起きた幽霊騒動が中心に描かれ、猫猫が調査に乗り出しました。

幽霊の正体は偶然の産物ながら、里樹妃の心に深く影響を与えるものであり、母親への想いが浮き彫りになります。

この記事では、「薬屋のひとりごと」2期14話の感想を通して、金剛宮の幽霊事件の真相、里樹妃の切ない心情、そして壬氏と猫猫の微妙な関係について詳しくご紹介します。

画像は公式サイトより引用。

金剛宮に現れた幽霊の正体を徹底解説

今回の舞台となる金剛宮では、幽霊が出るという噂が広がり、後宮中をざわつかせていました。

猫猫は壬氏の命を受けて調査に乗り出し、幽霊騒動の裏に潜む違和感に鋭く気づきます。

果たして本当に幽霊なのか、それとも別の理由があるのか、視聴者も息をのむ展開が続きました。

幽霊騒動の背景にあった偶然の仕掛けとは

猫猫がたどり着いた答えは、幽霊は存在せず、環境と偶然が生み出した幻影だったというものです。

金剛宮の湯殿の隣に設けられた物置には、かつて里樹妃の母の形見である銅鏡がしまわれていました。

この銅鏡が、月明かりと風によってカーテンに光を反射し、まるで踊る女性の姿のように映ったのです。

猫猫が突き止めた幽霊の謎と物置の秘密

さらに、湯殿の建物には深刻なカビの問題があり、そこから生じる微細な振動や空気の流れも幽霊の噂を助長していました。

湯殿の床下には水路が通っており、抜かれた風呂の栓が空気を動かし、カーテンが自然に揺れる仕組みになっていたのです。

猫猫はこれらの要素を慎重に組み立て、幽霊の正体が「物理現象による偶然の産物」であることを突き止めました。

この鋭い推理力には、さすが猫猫と唸らされた視聴者も多かったのではないでしょうか。

里樹妃を思う母親の存在と心の繋がり

幽霊騒動の真相が明らかになったことで、もうひとつ重要なテーマが浮かび上がりました。

それは、幽霊のように見えたものが、里樹妃の心に宿る「母親への想い」を象徴していたという点です。

幽霊ではなかったものの、そこには確かに親子の絆を感じさせる温かなドラマが隠されていました。

銅鏡に映った母の姿と踊る幽霊の意味

里樹妃が目にした幽霊のような光景は、偶然にも亡き母親を思わせる姿でした。

銅鏡に映し出された女性の像は、まるで踊っているかのように揺れ動き、幼い頃に見た母の舞の記憶と重なったのです。

この偶然が、里樹妃にとって心を揺さぶる強い体験となり、彼女の中に眠っていた母への未練と愛情を呼び覚ましたのでした。

里樹妃の涙が示す母への想いと孤独

里樹妃は、母を失った孤独な心を抱えながらも、誰にも打ち明けることができずにいました。

幽霊騒動をきっかけに、彼女は押し殺していた感情を解放し、人目もはばからず涙を流します。

里樹妃の涙には、母を慕う切ない想いだけでなく、過酷な後宮生活で育まれた孤独と寂しさも滲んでいました。

このシーンは、多くの視聴者にとって心に深く残るものとなったに違いありません。

壬氏と猫猫、微妙に縮まるふたりの距離

金剛宮の幽霊騒動が進む一方で、壬氏と猫猫の関係にも小さな変化が見られました。

これまで一定の距離感を保ってきた二人でしたが、今回のエピソードでは壬氏の猫猫への接し方に明らかな違いが表れています。

視聴者としても、思わずニヤリとしてしまうような場面が随所に散りばめられていました。

壬氏の猫猫呼びに戸惑う周囲の反応

壬氏が猫猫を「猫猫」と親しげに呼ぶ場面は、今回特に印象的でした。

これまで「おまえ」などの曖昧な呼び方をしていた壬氏が、直接的に名前を呼ぶことで、周囲の女官たちは驚きを隠せません。

この呼び方の変化は、壬氏の猫猫に対する特別な感情がにじみ出た瞬間でもあり、視聴者も思わずドキドキしてしまったことでしょう。

猫猫が踏み込めない壬氏の複雑な想い

一方で、猫猫は壬氏の変化を敏感に感じ取りつつも、それが何を意味するのか深く考えようとしませんでした。

彼女の無意識の回避行動には、過去の経験や壬氏という存在に対する警戒心が表れているように感じます。

壬氏もまた、猫猫に対して踏み込みたい気持ちを持ちながら、それをうまく言葉にできずにいる様子が、非常にもどかしく、愛おしく映りました。

薬屋のひとりごと38話（2期14話）感想まとめ

「薬屋のひとりごと」2期14話では、幽霊騒動を通じて金剛宮の闇と、里樹妃の心に秘められた思いが描かれました。

また、壬氏と猫猫の関係にも微妙な変化が現れ、物語の人間ドラマがさらに深まった印象を受けます。

今回もまた、ただの事件解決だけにとどまらない、心に沁みるエピソードとなりました。

金剛宮の幽霊事件が映し出した親子の絆

幽霊の正体は単なる物理現象でしたが、それが里樹妃にとって母親との絆を再認識するきっかけとなったことは、大きな意味を持っていました。

偶然の産物とはいえ、人の心に訴える力を持っていたことに、改めて「薬屋のひとりごと」の奥深さを感じさせられます。

里樹妃の流した涙には、多くの視聴者も胸を打たれたことでしょう。

次回「氷菓」に向けて気になる展開とは

次回のサブタイトルは「氷菓」。小蘭のちょっとしたトラブルや、新たな宦官たちの登場が物語にどう影響するのかが注目されます。

また、壬氏と猫猫の関係にもさらなる進展があるのか、今後の展開から目が離せません。

「薬屋のひとりごと」は、一見すると小さな事件の積み重ねですが、そこに込められた人間模様の深さが本当に素晴らしいですね。