【俺は星間国家の悪徳領主！】謎の剣術「一閃流」の開祖・安士とは何者か？詐欺師の仮面に隠された真実

『俺は星間国家の悪徳領主！』に登場する剣術流派「一閃流」の開祖・安士（やすし）は、表向きは名門バンフィールド家の剣術師範として知られています。

しかし、その正体は三流剣士以下の香具師（やし）であり、大道芸人まがいの存在でした。リアムに取り入り、剣術指南役となった彼ですが、数々のハッタリが予想外の展開を呼び、伝説的な剣術流派を作り上げてしまいます。

この記事では、安士の仮面の裏に隠された真実と、一閃流の誕生から混迷の経緯、そしてリアムたち弟子との関係性を詳しく掘り下げていきます。

画像は公式サイトより引用。

一閃流の開祖・安士の正体は詐欺師だった！

作中でも随所に登場する「一閃流」という剣術流派。

その開祖として名を知られるのが、安士（やすし）という男です。

しかしこの人物、剣術の師範とは名ばかりで、実際は三流以下の香具師、つまり大道芸人まがいの男でした。

そもそも剣術が三流以下？香具師・大道芸人だった過去

安士は様々な武術に手を出してきたものの、どれも中途半端で長続きせず、剣士としてはまったく芽が出なかった男です。

その場しのぎの芸を磨き、ハッタリや演出で身を立てることが主だったため、周囲の本物の武人たちからは胡散臭いと見られていました。

そんな彼がどうして名門・バンフィールド家の剣術指南役に抜擢されたのでしょうか？

バンフィールド家の黒歴史？リアムが拾った“師匠”の正体

実は、安士が指南役となった当時のバンフィールド家は、その名声が地に落ちていた状態でした。

周囲の評判は最悪で、有能な人材が寄りつかず、結果として“雇えたのが安士レベルしかいなかった”のです。

リアムはそんな状況の中で、安士に剣術を学ぶことになります。

ハッタリが生んだ伝説の剣術「一閃流」

本来であれば、そこでリアムの剣士人生は終わっていたはずです。

しかし、物語は大きく動きます。

修行という名の無茶ぶりを全てクリアしたリアム

安士が出した課題は、いわば修行という名のハッタリや難題ばかりでした。

彼自身が真剣に取り組んだものではなく、むしろリアムを遠ざけようとする意図すらありました。

しかし、リアムはそれらをすべて達成してしまうのです。

手品のような一閃流がリアムの手で現実に

安士が酒の勢いで見せた手品のような剣術「一閃流」も、リアムの実力によって実践的な剣技へと昇華されました。

予想外の展開に、安士自身が「青くなる」場面も多々あり、自分の嘘が現実になっていく恐怖に怯え始めるのです。

安士の逃亡と弟子たちの裏切り（？）

弟子であるリアムの成長は止まることを知らず、師であるはずの安士にとってもはや恐怖の対象となっていました。

リアムの成長が恐怖に変わった瞬間、バンフィールド領から逃走

尊敬の念を真っ直ぐに向けてくるリアムの姿に耐えきれなくなった安士は、「修行の旅に出る」という適当な理由をつけて領地から逃亡します。

この時点で、すでに安士の立場は剣術師範としてではなく、伝説の“開祖”という称号だけが独り歩きしていたのです。

刺客として育てた風華・凜鳳がリアムの仲間に

逃亡先で、案内人の唆しにより安士は孤児の風華と凜鳳をリアムの刺客として育成します。

しかし、またしても皮肉な展開が起こります。

安士は「負けたら兄弟子に従え」という中途半端な言葉を残しており、2人はリアムに敗れ、彼の側近となるのです。

「元祖一閃流」安二郎を名乗るも再び破れ去る

その後も安士の迷走は止まりません。

今度は「安二郎」という偽名を名乗り、「元祖一閃流」を自称して剣士たちを集め始めます。

嫁・ニナに背中を刺された男の最期の悪あがき

剣士としては戦えないと語る理由に「胸の大きな傷がある」と語る安士。

しかしその傷は、実は妻・ニナに刺されたものでした。

弟子ではなく家庭内の都合で“剣士引退”したというのも、安士らしい一面です。

リアム、風華、凜鳳に敗れ、“元祖”開祖は死んだことに

安士が育てた「元祖一閃流」の弟子たちは、ことごとくリアムたちに敗北します。

これにより、安二郎＝安士は“死んだこと”として処理され、逃亡に成功しました。

皮肉にも、“元祖”という称号さえ通用しなかったのです。

師匠としての才能は超一流？安士が育てた化物たち

剣士としての実力はボロボロで、逃げ回ってばかりの安士ですが、彼が育てた弟子たちは凄まじい成長を遂げています。

意図せず伝説の剣士たちを育ててしまった男

リアム、風華、凜鳳に加え、元祖一閃流の弟子たちまでもが、圧倒的な実力を見せています。

それを考えると、安士は実質的に“育成の天才”であると言えます。

本人にその気がなかったにも関わらず、「剣の師匠」としての評価はどんどん上がっていくのです。

天城・シエル・エレンらが疑う“胡散臭い強さ”

周囲の人物――特に天城や、リアムの部下エレンなどは、安士の強さを疑っています。

確かに、あまりに胡散臭く、剣士としての“気迫”がまったくないため、疑念を抱くのも当然でしょう。

俺は星間国家の悪徳領主！安士・一閃流・正体のまとめ

安士は詐欺師にして天才育成家？本質は「逃げ上手」な男

安士は、詐欺まがいの手段で立場を得たにも関わらず、結果として弟子たちを育て上げた不思議な存在です。

その場その場を誤魔化す才能は、むしろ政治や戦略に向いているのではとすら思えます。

一閃流の真の力は、弟子たちにこそ宿る

最終的に、「一閃流」はリアム、風華、凜鳳たちによって完成された剣術と言えるでしょう。

安士はその“起点”であり、伝説の裏側にいる愚かで愛すべき人物だったのです。