「仮面ライダージオウ」は平成仮面ライダーシリーズの集大成として、多くのライダーファンを魅了しました。
その象徴とも言えるのが、OP曲「Over “Quartzer”」。インド王朝をイメージした壮大なサウンドと、Shuta SueyoshiとISSAによるスペシャルユニットの歌唱が話題を呼びました。
また、劇中では各キャラクターのテーマソングや、歴代ライダー作品の楽曲が挿入歌として使用され、物語をさらに盛り上げました。
本記事では、「Over “Quartzer”」の魅力や制作背景、さらに「仮面ライダージオウ」の世界観を彩る劇中挿入歌について徹底解説していきます!
- OP曲「Over “Quartzer”」の魅力と制作背景
- 劇中挿入歌のラインナップと聴きどころ
- 過去ライダーの楽曲がどのように使われたか
- 音楽が『仮面ライダージオウ』の世界観に与えた影響
画像は公式サイトより引用。
OP曲「Over “Quartzer”」の魅力と制作背景
「仮面ライダージオウ」のオープニングテーマ「Over “Quartzer”」は、平成仮面ライダーシリーズの集大成を飾るにふさわしい壮大な楽曲です。
プロデューサーの白倉伸一郎氏は、本作の主人公・常磐ソウゴが「王様」を目指すキャラクターであることから、インド映画『バーフバリ』に影響を受けました。
その結果、インド王朝をイメージしたサウンドがコンセプトとして取り入れられたのです。
インド王朝をイメージした壮大なコンセプト
「Over “Quartzer”」の楽曲には、シタールやタブラといったインド音楽特有の楽器が取り入れられています。
さらに、メロディラインやリズムには異国情緒が感じられ、「王の物語」を象徴するような壮大な雰囲気を演出しています。
この楽曲の壮大さは、まさに「時を超えた王」の物語である『仮面ライダージオウ』の世界観と見事にマッチしていました。
Shuta Sueyoshi × ISSAによる豪華コラボ
本楽曲を歌うのは、「AAA DEN-O form」として『仮面ライダー電王』の「Climax Jump」に参加したShuta Sueyoshi(末吉秀太)と、『仮面ライダー555』の「Justiφ’s」を歌ったISSAのスペシャルユニット「Shuta Sueyoshi feat. ISSA」です。
両者とも仮面ライダーシリーズの楽曲に関わってきたアーティストであり、平成ライダー最終作である『ジオウ』にふさわしい選出となりました。
ISSAのパワフルな歌声とShuta Sueyoshiの繊細かつエネルギッシュなボーカルが絶妙に絡み合い、楽曲にドラマティックな迫力を与えています。
歌詞に込められた「時」と「運命」のメッセージ
歌詞には「時」「歴史」「運命」といったテーマが随所に散りばめられており、これは仮面ライダージオウのストーリーと密接にリンクしています。
「時計の針が導く未来」や「新たな歴史を紡ぐ」といったフレーズは、時を超えて歴代ライダーの力を受け継ぐジオウの運命を象徴しています。
また、「君が決めるんだ、その未来を」というフレーズには、ソウゴ自身が王としてどのような未来を作るのかというメッセージが込められています。
TV放送・ライブでの演出と視聴者の反響
「Over “Quartzer”」は放送回によってオープニングの映像や演出が微妙に異なる点も特徴的です。
例えば、エピソード6では挿入歌として使用され、最終回ではエンディングテーマとしても流れたことが話題となりました。
また、2019年5月11日・12日に幕張メッセで開催された「Shuta Sueyoshi LIVE TOUR 2019 -WONDER HACK-」の千秋楽では、Shuta Sueyoshi本人によってこの曲が披露され、サプライズで仮面ライダージオウが登場する演出もありました。
これにはファンも大興奮し、「平成最後の仮面ライダーの主題歌としてふさわしい!」との声が多く寄せられました。
劇中挿入歌のラインナップと聴きどころ
『仮面ライダージオウ』では、作品の世界観を彩る多くの挿入歌が使用されました。
ジオウ、ゲイツ、ウォズといったキャラクターごとのテーマソングはもちろん、歴代仮面ライダーの楽曲も劇中に登場し、ファンの心を熱くしました。
ここでは、特に印象的な挿入歌のラインナップと、それぞれの聴きどころを紹介します!
「ジオウ 時の王者」 – ジオウのテーマ
仮面ライダージオウ(常磐ソウゴ)のテーマ曲であり、奥野壮(ソウゴ役)が自ら歌唱を担当しました。
作詞は『仮面ライダードライブ』の「SURPRISE-DRIVE」などを手掛けた藤林聖子、作曲は平成ライダーの音楽を数多く手掛けてきた佐橋俊彦が担当。
劇伴としても使用され、特にジオウIIの登場シーンでは、この楽曲のメロディが印象的に流れました。
「FUTURE GUARDIAN」 – ゲイツの決意を表す楽曲
仮面ライダーゲイツ(明光院ゲイツ)のテーマソングであり、押田岳(ゲイツ役)が歌唱しています。
こちらも藤林聖子が作詞、佐橋俊彦が作曲・編曲を担当し、ゲイツの未来を守る使命感が歌詞に込められています。
特にゲイツリバイブの登場回では、戦闘シーンをさらに盛り上げる要素となり、ファンの間でも高い評価を得ました。
「Black & White」 – ウォズのミステリアスな魅力
仮面ライダーウォズ(ウォズ)のテーマソングであり、渡邊圭祐(ウォズ役)が歌唱しました。
作詞は平井眼鏡、作曲・編曲は坂部剛が担当。
タイトルが示す通り、ウォズの「白ウォズ」と「黒ウォズ」の二面性を表現しており、ミステリアスでありながらもスタイリッシュな楽曲となっています。
「Next New Wφrld」 – グランドジオウの象徴
仮面ライダーグランドジオウのテーマソングであり、RIDER CHIPSが担当。
RIDER CHIPSは過去にも仮面ライダーの楽曲を多数手掛けており、重厚なサウンドと力強いボーカルが特徴的です。
グランドジオウは歴代平成ライダーの力を宿した最強フォームであり、その荘厳な存在感を見事に表現した楽曲となっています。
過去ライダーの楽曲が蘇る!ファンサービス満載の選曲
『仮面ライダージオウ』は平成ライダー20作品の集大成であり、劇中には歴代仮面ライダーの楽曲が挿入歌として使用されました。
これらの楽曲が流れることで、当時の作品をリアルタイムで見ていたファンにとっては懐かしさと興奮が蘇る演出となりました。
特に印象的な挿入歌をピックアップし、それぞれの場面とともに解説していきます!
「BELIEVE YOURSELF」 – 『アギト』の名曲が奇跡の挿入
2001年に放送された『仮面ライダーアギト』のエンディングテーマであり、32話の挿入歌として使用されました。
実はこの曲が使われたのは、監督の杉原輝昭の急な提案によるものでした。
音源がすぐに用意できなかったため、なんと監督自身がTSUTAYAでCDをレンタルし、それを使用するというエピソードが話題になりました。
結果的に、この曲が流れたことで『アギト』ファンにとってはまさに奇跡の選曲となりました。
「NEXT LEVEL」 – 『カブト』の象徴的なイントロ
『仮面ライダーカブト』のオープニングテーマ「NEXT LEVEL」は、37・38話のバトルシーンで使用されました。
この楽曲のイントロ部分は特に印象的で、『カブト』のオープニング映像で虫の羽が羽ばたくシーンを彷彿とさせます。
「NEXT LEVEL」のイントロが流れると同時に、視聴者は「カブトが来た!」と直感的に感じられるような演出が施されており、まさにファンサービスの極みでした。
歴代ライダー作品とのつながりを強調した演出
『ジオウ』では過去ライダーの力を受け継ぐ設定があり、そのたびにオリジナル作品の音楽を使用することで、視聴者にとっての没入感を高めていました。
これは単なるファンサービスにとどまらず、ジオウの物語が「平成ライダーの歴史そのものを継承する物語」であることを象徴しています。
「ジオウは平成ライダーの王たる存在」というコンセプトを音楽面でもしっかりと表現しており、ファンにとって忘れられない演出となりました。
まとめ:「仮面ライダージオウ」の音楽が持つ力
『仮面ライダージオウ』の音楽は、作品のテーマである「時を超える」というコンセプトを見事に表現していました。
オープニングテーマ「Over “Quartzer”」はインド王朝をイメージした壮大な楽曲で、ジオウという「王の物語」を象徴する一曲となりました。
また、劇中挿入歌ではジオウ、ゲイツ、ウォズそれぞれのキャラクターを際立たせる楽曲が用意され、視聴者の感情を盛り上げる重要な役割を果たしました。
平成仮面ライダーの歴史を音楽で継承
さらに、『ジオウ』は平成ライダー20作品の集大成であり、劇中には歴代仮面ライダーの名曲が挿入歌として使用されました。
『アギト』の「BELIEVE YOURSELF」や、『カブト』の「NEXT LEVEL」など、過去作品の楽曲が流れることで、視聴者にとっての懐かしさと興奮を同時に呼び起こす効果がありました。
これは単なるファンサービスではなく、「ジオウが歴史を受け継ぐライダーである」という作品のテーマそのものを音楽で体現した演出でした。
「音楽」が作り出す仮面ライダーの世界観
仮面ライダーシリーズにおいて、主題歌や挿入歌はただのBGMではありません。
その楽曲が持つメッセージや雰囲気が、作品の世界観をより深く視聴者に伝え、キャラクターの成長やドラマの展開をより感動的に演出します。
『仮面ライダージオウ』の音楽は、まさに「平成仮面ライダーの歴史を音楽で紡ぐ」という役割を果たしたと言えるでしょう。
平成ライダーの最後を飾る「Over “Quartzer”」は、今後も多くのファンの心に刻まれる名曲として語り継がれていくはずです。
- 「Over “Quartzer”」はインド王朝をイメージした壮大な楽曲
- Shuta Sueyoshi × ISSAの豪華コラボが話題に
- 歌詞には「時」と「運命」のテーマが込められている
- ジオウ、ゲイツ、ウォズの個別テーマ曲が劇中で使用
- 歴代仮面ライダーの名曲が挿入歌として復活
- 音楽が『仮面ライダージオウ』の世界観を強く演出